Yoshihiko Tsumekawa

2021年3月11日6 分

スクワットやしゃがんだ時の膝の痛み パート8 お尻の筋肉の機能低下

自己紹介

こんにちわ、Calantスポーツリハビリ&パフォーマンスの爪川です

私は東京都文京区白山のパーソナルジムCalantで一般の方からアスリートまでのパーソナルトレーニング/スポーツリハビリ/脳震盪リハビリを行っております

このブログを通して私の考えや役に立つ豆知識などを発信しておりますので、是非ご一読ください

前回のまとめ

前回の記事ではスクワットやしゃがんだ時の膝の痛みの原因の中から、「股関節の動きの低下」が原因の膝の痛みについての詳細やチェック方法、改善方法をご紹介しました

股関節の動き、特に屈曲と内旋という動き、が低下すると、スクワットをした時に膝と股関節でバランスよく体重を分散できることが出来ずに、膝への負担が増して痛みに繋がる可能性があると書きました

今回は「お尻の筋肉の機能低下」によって膝の痛みに繋がる場合をまとめたいと思います

スクワットやしゃがんだ時の膝の痛み パート8

お尻の筋肉の機能低下

目次

1 お尻の筋肉の機能低下とは?

2 お尻の筋肉の機能低下のチェック方法

3 お尻の筋肉の機能の改善方法

4 改善方法を試して効果があったかのチェック

1 お尻の筋肉の機能低下とは?

まず「お尻の筋肉の機能」とはなんでしょうか?

前回の記事でスクワットやしゃがむ時に体重は膝や股関節で分散する必要があるということを書きました

お尻の筋肉の機能とは、この膝や股関節で分散した体重を支えることを言います

股関節の動きが悪ければそもそも体重を股関節に掛けることが出来ませんが、体重を股関節に掛けられたとしてもお尻の筋肉がその体重をしっかりと受け止める・支える必要があります

では、お尻の筋肉とはどこなのか?

お尻には大小様々な筋肉があります

大臀筋と言われる大きなものから、双子筋(そうしきん)と呼ばれる深い位置にある小さい筋肉もあります

前ももの筋肉の機能低下の記事では、内側広筋というのをターゲットとして記事を書きましたが、お尻の筋肉の場合は「これ!」と1つに決めつけるのは難しいです

というのも多くの筋肉がそれぞれ正常に機能する必要があるからで、1つの筋肉だけターゲットとしてもそれ以外が機能低下している場合ではなかなか結果に繋がらない場合が多いからです

ただし、上記のことを前提としてスクワットやしゃがむ動作で痛みがある場合は主に「大臀筋(だいでんきん)」と「中殿筋(ちゅうでんきん)」という2つの筋肉の機能をみていきます

大臀筋や中殿筋の機能低下があると、これらの筋肉が周りの筋肉と比べて弱かったり、力を生み出すタイミングが異なったりします

これによりスクワットやしゃがんだ時に股関節で体重を支えることが出来ずに膝への負担が増えて痛みに繋がる可能性があります

2 お尻の筋肉の機能低下のチェック方法

お尻の筋肉の機能チェックの方法も数多くあり、1つ方法で全ての機能(例えば筋肉の力強さや力が入るタイミング等)をチェックできるわけではないので、専門家であればいくつかを組み合わせて行う必要があります

ただし、ここでは一般の方でもご自身で出来る様に2つに絞ってご紹介したいと思います

1つ目はヒップブリッジという動きです

これは仰向けに寝た状態から膝を90度曲げ、足裏は地面につけて腰を上げる動きです

この動きの際にお尻を力強く収縮して頂き、お尻を使う感じ、お尻が疲れる感じがあればOKです

このヒップブリッジは主に「大臀筋(だいでんきん)」の機能をチェックしています

ヒップブリッジの詳しい動画はこちらをご覧ください

2つ目はヒップアブダクションという動きです

これは横向きに寝た状態から上側にある足を天井に向けて上げていきます(結構SNSなどで見る様な動きです)

この足を上げた時にお尻が疲れる、お尻を使っている感覚があればOKです

この動きは正しく行えていないと違う部位が疲れてしまうので、この動画を参考にお尻が疲れてくるかどうかを試してみてください

このヒップアブダクションは主に「中殿筋「ちゅうでんきん)」の機能をチェックしています

この2つだけのチェック方法で大臀筋と中殿筋の機能の全てをチェックできているわけではないですが、まずはここがいいスタートポイントかと思います

もしこの2つのチェック方法でお尻が感じられない、お尻以外の筋肉が疲れる、と言う場合では、お尻の筋肉の機能外低下している可能性があります

3 お尻の筋肉の機能の改善方法

筋肉の機能低下の原因は非常に多岐に渡ります

シンプルに使い方がわからない場合は何回か使い方の練習をすれば改善しますが、背骨から神経が出てくるところで神経圧迫などが起きていて機能が低下している場合ではいくら使い方を練習しても改善しません

ですので専門家が見る場合はその原因の見極めが非常に大切になります

ただ、一般の方で特に大きな怪我もなく時折軽い腰痛がある程度の方であれば、一旦はご自身で出来ることを試してみるというのがいいと思います

そのご自身で出来る中で手軽なのが、股関節周りの筋肉をほぐしてみると言うことです

股関節周りには多くの筋肉がありますが、その一部分が過剰に緊張しているとお尻の筋肉がうまく働くことができない場合があります

ほぐす箇所は2カ所あります

1カ所目は骨盤の下側、写真の親指と人差し指の間辺りです

筋肉で言うと「大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)」と言われる部分辺りです

ほぐすやり方はフォームローラーやストレッチポール、テニスボールなどが有効です

詳しいやり方はこの動画をご覧ください

2つめは内ももです

内ももは「どこの筋肉」と言うよりも全体的にほぐしてみてください

詳しいやり方はこちらごご覧ください

4 改善方法を試して効果があったかのチェック

上記2つのほぐしを行った後に、先ほどご紹介した「ヒップブリッジ」と「ヒップアブダクション」を行ってみてください

「先ほどよりもお尻を使っている感じがする」「何か違う感じがする」と言う場合では、股関節周りの硬さによりお尻の筋肉の機能が低下している可能性があるので、それらをほぐすことで改善が見込まれます

もちろんほぐすのみでは筋肉の機能低下が改善できない場合もありますので、その様な場合は違ったアプローチが必要となってきます

まとめ

お尻の筋肉の機能低下があるとスクワットやしゃがんだ時にお尻の筋肉で体重を支えることが出来ずに、膝への負担が増してしまい痛みに繋がる場合があります

お尻の機能チェックは多岐に渡るので今回ご紹介したのは氷山の一角ですが、まずは上記のことを試すのがいいスタートラインかと思います

本日も最後までお読み頂きまして誠にありがとうございました

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