Yoshihiko Tsumekawa

2021年3月9日6 分

スクワットやしゃがんだ時の膝の痛み パート7 股関節の動きの低下

自己紹介

こんにちわ、Calantスポーツリハビリ&パフォーマンスの爪川です

私は東京都文京区白山のパーソナルジムCalantで代表をしており、一般の方からアスリートまでのパーソナルトレーニング/スポーツリハビリ/脳震盪リハビリを行っております

このブログを通して私の考えや役に立つ豆知識などを発信しておりますので、是非ご一読ください

前回のまとめ

前回の記事ではスクワットやしゃがんだ時の膝の痛みの原因の中から、「前ももの筋肉の機能低下」が原因の膝の痛みについての詳細やチェック方法、改善方法をご紹介しました

前ももの筋肉の中で特に内側広筋が弱くなったり正常に働いてくれない場合、膝の安定性が損なわれて痛みに繋がる可能性があります

今回は膝の上にある関節である股関節に関してです

スクワットやしゃがんだ時の膝の痛み パート7 

股関節の動きの低下

目次

1 股関節の動きの低下とは?

2 股関節の動きの低下のチェック方法

3 股関節の動きの低下の改善方法

4 改善方法を試して効果があったかのチェック方法

1 股関節の動きの低下とは?

まず股関節とはどこでしょうか?

「股関節はここ!」とはっきりと言える方はかなり身体に関しての知識がある方だと思います

多くの方は股関節という言葉は知っていても、案外その位置は「ぼやっ」としている場合が多いです

股関節というのは骨盤と大腿骨(だいたいこつ;太ももの骨)の間の関節です

上の写真の中での赤い丸でかこまれている部分が股関節です

この股関節の実際の位置は以下の写真になります

この写真の人差し指、中指、薬指が当たっている部分が股関節の外側になります。因みにこの手の位置では手の平に骨盤(ベルトを巻いたら当たる部分)が当たってきます

股関節は丸い形をしており、肩の様に大きく動かせる様になっています

この関節の形のおかげで股関節は曲げる(屈曲)、伸ばす(伸展)、広げる(外転)、閉じる(内転)、外に回す(外旋)、内に回す(内旋)という動きが出来ます

この中でスクワットやしゃがんだ時の膝の痛みに非常に関わってくるのが曲げる(屈曲)と内に回す(内旋)という動きです(もちろん他の動きが必要ないと言うことではありません)

曲げる動き(屈曲)は下の写真の様な右足を上げる動きです

うちに回す(内旋)とは膝を上げたまま足首を外側に動かす様な動きです

スクワットやしゃがんだ時に股関節ではこの屈曲と内旋という動きが自然と起こります

ですので、もしこの股関節の屈曲と内旋がうまく動かない、もしくは動く範囲が狭まっていると、スクワットやしゃがんだ時に股関節がうまく使えません

股関節がうまく使えない中でスクワットやしゃがむ動きを行うと、身体の他の部分でそれを庇わなければいけません

この場合では腰や膝に過剰に負担がかかる場合が多いです

では、なぜ腰や膝に過剰に負担がかかるのか?

これは次のパートの「お尻の筋肉の機能低下」とも関わってきます

スクワットやしゃがむ時には股関節・膝・足首を曲げ伸ばししますが、この時に常に体重を支えなければいけません

立っている時は股関節や膝などをバランスよく使い体重を支えますが、スクワットやしゃがむ動作を行う時に、それらの関節をうまく動かすことが出来なければご自身の体重が1箇所に集中してしまします

そしてこの体重が1箇所に集中しやすいのが膝であったり腰であります

ここでは股関節がうまく使えないというのを前提としていますので、股関節を使って体重を支えられず、膝がその分を庇っていると考えていただくとわかりやすいかと思います

2 股関節の動きの低下のチェック方法

では、股関節の屈曲(曲げる動作)と内旋(内に回す動作)はどうチェックすればいいのでしょうか?

チェック項目は2つあります

1 左右での動く範囲の差

2 動かした時の”つまり感や痛み”の有無

まず1の左右での動く範囲の差(ここでは左右差と言います)ですが、これは先ほどの写真の動きを左右で行ってみます

屈曲

内旋

この2つの動きを左右で比較してみましょう

何かにつかまりながら立って行ってもいいですし、それでもバランスを取るのが難しければ仰向けで行ってもかまいせん

もし膝に痛みがある方の股関節の動きが低下していれば、股関節の動きを改善することで膝の痛みも改善する可能性があります

そして2の動かした時の”つまり感や痛み”の有無ですが、これも基本的に動く範囲をチェックした時と同じ動きをします

このつまり感や痛みは出来るだけ大きく関節を動かさないと出てこない場合もありますので、なるべく大きく関節を動かしてみてください

もし大きく関節を動かしてつまり感や痛みがある場合は、「関節をうまく動かせていない」「関節がうまく動ける状態にない」このような場合の可能性が高いです

3 股関節の動きの低下の改善方法

では膝に痛みがある側の股関節の屈曲や内旋の低下、もしくはつまり感や痛みがあった場合はどうすればいいのでしょうか?

股関節は大きく動く分、その周りに多種多様な筋肉があります

それら筋肉の硬さをほぐすことで多くの場合は動く範囲を広げられたり、つまり感を改善できる場合が多いです

※ただし筋肉が原因でない場合ももちろんありますので今からご紹介する方法を数回試しても何も変化がなければ、専門家に実際に身体をチェックしてもらうことをお勧めします

ではどこをほぐせばいいのでしょうか?

個人個人で硬い場所は変わってくるのですが、ここでは断定的に5箇所をほぐしていきます

その場所は

裏もも

内もも

股関節外側

お腹の外側

お尻

これらの場所をほぐすのはフォームローラー(ストレッチポール)があると非常に便利です

他にはテニスボールやソフトボールなどのボールを使っても出来ないことはないです

詳しいやり方は動画で説明していますので、それぞれこちらをご覧ください

裏もも

内もも

股関節外側

お腹の外側

お尻

4 改善方法を試して効果があったかのチェック方法

上記の5つの部位をほぐしたら、また屈曲と内旋の動きをしてみてください

ほぐす前と動きの大きさはどうでしょうか?

つまり感や痛みの有無は?

これらに変化があれば、継続してほぐしていくことで股関節の動きを改善出来る可能性が高いです

そして次にスクワットやしゃがむ動作を行ってみてください

もしそれで膝の痛みが改善していれば、股関節の動きの低下が膝の痛みに関わっていたと言えると思います

まとめ

今回は「股関節の動きの低下」と「スクワットやしゃがんだ時の膝の痛み」の関わりについてまとめました

股関節はスポーツや日常生活でも非常に重要な関節で、ここが制限されると他の多くの関節や筋肉に影響が出ます

スクワットやしゃがんだ時に膝の痛みがある方は、今回ご紹介した内容を是非一度試してみてください

本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました

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