
「腰の痛み」on the same page

自己紹介
こんにちわ、Calantスポーツリハビリ&パフォーマンスの爪川慶彦です
私は東京都文京区白山のパーソナルジムCalantで一般の方からアスリートまでのパーソナルトレーニング/スポーツリハビリ/脳震盪リハビリを行っております
このブログを通して私の考えや役に立つ豆知識などを発信しておりますので、是非ご一読ください
より専門的な内容やスポーツ中の脳震盪に関してのことはこちらのnoteにて記事を書いていますので、そちらもご覧ください
本日の記事はこちら↓
「腰の痛み」on the same page
この題名だけではどんな記事なのか、その内容も全く何が何だかわからないですね(苦笑)
on the same pageとは英語の表現で、「同じ考えである」「共通認識がある」という意味で使われます
例えば会社の会議などで意見に相違がないことを確認する時に、「Are we on the same page about it?」(我々全員はそれに関して同じ考えか、共通認識があるか、違う意見の者はいるか?)というような使われ方をします
では題名の「腰の痛み」on the same pageとはどうゆうことでしょうか?
これは割とリハビリや治療などを提供している方には「あるある」な話なのですが、「こうゆうこともありますよ」という意味を込めてここでまとめたいと思います
腰の痛みを訴えるお客様の体をチェックする際、まず初めに「どの辺りが痛いか?」などの質問をさせていただきます
その時の答えは「腰です」となるのですが、この時に
お客様が意図している「腰」と、こちらが考えている「腰」の位置が違う場合があります
医療従事者や解剖学を学んだ人であれば、「腰」と言われて想像するのは腰椎(ようつい)と言われる腰骨だったり、その周辺の筋肉や関節のことが多いです
ただし、お客様が同じような「腰」に関しての認識を持っているわけではありません
お客様の中では「腰」と言えば、背中全体のことを指す場合もありますし、お尻辺りの部分を含める場合もあります
そしてこれはお客様が間違っていると言うわけではなく、人によってどこまでが「腰」でどこまでが「腰」じゃないかというのは全く違います
(因みにこれは腰だけでなく、首や肩でも同じことが言えます。お客様がおっしゃる「首」や「肩」の痛みと、解剖学的な「首」や「肩」の位置が同じとは限りません)
ですので、お客様が「腰が痛い」と訴えた場合は「腰のどのあたりか?」と言うように場所をしっかりと特定するのが大切です
そしてお客様が意図する「腰」と医療従事者や身体の専門家が思う「腰」で違いが生まれやすいのは、仙腸関節(せんちょうかんせつ)だと感じています
仙腸関節とは骨盤の間にある関節で、背骨と骨盤の間の関節です
仙腸関節は左右に1つずつあり、ちょうど下の写真の赤い丸の部分です

写真のように仙腸関節はお尻の真ん中あたりにあるイメージです
そして下の写真が解剖学的な意味の「腰」の場所です

ですので、「仙腸関節に痛み」があるお客様が「腰が痛い」と訴えた場合に、医療従事者や身体の専門家が腰の痛みの場所を確認せずに「腰痛」と判断すると、お互いの痛みの箇所がずれてきます
お客様が感じている痛みの箇所は仙腸関節だけれども(1枚目の写真)、こちらが考えている痛みの箇所は腰(2枚目の写真)と言うことが起こり得ます
ですので、「腰の痛みの場所の共通認識が取れていない」ということになります
これらを防ぐためにも、「腰が痛いのであれば、腰のどこか?」というのをしっかり指などで示してもらうのが必要になります
「痛みの箇所を確認する」というのは当たり前と言えば当たり前のことですが、このような小さな誤解でリハビリやトレーニングがうまくいかないというのはありますので、しっかりと共通認識を持つのは目標達成への第一歩です
本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました