筋力トレーニングは感覚のトレーニング

自己紹介
こんにちわ、Calantスポーツリハビリ&パフォーマンスの爪川慶彦です
私は東京都文京区白山のパーソナルジムCalantで一般の方からアスリートまでのパーソナルトレーニング/スポーツリハビリ/脳震盪リハビリを行っております
このブログを通して私の考えや役に立つ豆知識などを発信しておりますので、是非ご一読ください
より専門的な内容やスポーツ中の脳震盪に関してのことはこちらのnoteにて記事を書いていますので、そちらもご覧ください
本日の記事はこちら↓
筋力トレーニングは感覚のトレーニング
今回の記事は筋力トレーニングの考え方に関してです
筋力トレーニングの目的といえば何でしょうか?
一番は筋力強化、もしくは筋力低下の予防かと思います
以前にもこのブログで30歳を過ぎると10年ごとに3-8%の筋力を失い、60歳を越えればその筋力を失うスピードは更に加速するということをお伝えしました
その筋力低下を防ぐ、または筋力を強化するには運動、特にトレーニングは欠かせません
今はコロナ禍で難しい面もありますが、24時間フィットネスジムが街で多くなってきたのも、このような筋トレの必要性が広まってきた背景があるのでないかと思っています
筋力トレーニングの最大の効果は筋力強化
これは間違いのない事実なのですが、今回は筋力トレーニングの捉え方として私が考えているものをまとめようと思います
それは題名の通り「筋力トレーニングは感覚のトレーニング」ということです
筋力トレーニングというと重いダンベルやマシーンを使った動作をイメージされるかもしれませんが、腕立てやご自身の体重のみで行うスクワット、普段の生活以上に筋肉を使うものは筋力トレーニングとも言えます
では「感覚のトレーニング」とはなんでしょうか?
ここではスクワットを例にとってご説明したいと思います
スクワット、ご自身の体重のみで行っても何かを担いで行った場合でも、それは基本的には足や体幹のトレーニングとなります
これは10回を3セットなどで行う場合が多いかと思いますが、この合計30回のスクワット、外から見ると全く同じ動きをしているかもしれませんが、毎回のスクワットは全く違います
スクワットも含めて身体の動きは基本的に全て脳によってコントロールされていますが、この脳が「スクワットという動きをどう処理するか」は毎回違います
外から見ると全く同じように見えるスクワットでも、身体の中では「足裏の体重のかかり方」「目線」「舌の位置」「顎の位置」「重心移動」「筋肉や神経の疲労具合」「周りの音や温度」「筋肉の硬さや柔らかさ」「関節が曲がるタイミング」などなど、これらは全く変わってきます
これらの「変数」は無限にあり、一見同じように見えるスクワットでも脳はこれらの変数を精密にコントロールしながら「一見同じように見えるスクワット」を行っています
「スクワットをした」という結果は同じでも「そのスクワットを達成するために脳が体をどう処理したか(どう変数をコントロールしたか)」という処理方法は毎回のスクワットで違います
トレーニングでスクワットをされたことがある方は想像がつきやすいと思いますが、最初の頃は10回スクワットを行えば10回とも見た目が違うスクワットになったと思います
これはスクワットのフォームが習得出来ていないということも原因ですが、脳がスクワットを行うために必要な変数をうまくコントロール出来ていないということでもあります
スクワットを練習していくにつれて脳が変数をうまくコントロール出来るようになり、外から見ると同じようなスクワット動作を毎回行えるようになります
そしてこの「変数」というのは多くの場合は感覚です
この場合の感覚とは「足の裏の体重のかかり具合はこれぐらい」「膝の曲がり具合はこれぐらい」「歯を食いしばり具合はこれぐらい」「目線の位置はこれぐらい」などなど、これらの感覚が常に脳に伝えられて、脳はそれらの情報を統合した上で「今の状況ならこのぐらいのバランスでスクワットをやれば、いつも通りのスクワットが行える」という判断を下して身体の動きを調整しています
もちろん脳が変数をコントロールしきれずにフォームが崩れる場合もあります
ですので、フォームが崩れないように何回もスクワットを行って脳が毎回違う変数を的確に処理出来るようにしていきます
まとめ
「筋力トレーングは感覚のトレーニング」
少し難しい話だったかもしれません
個人的にはもう少しわかりやすくご説明出来るように、また考えを整理して書いていきたい内容です
筋力トレーニングの効果はもちろん筋力強化ですが、実はその背景には脳がどう身体の動きを処理しているかということも関わっており、ある意味では「筋力トレーニングは脳が身体の変数を処理する方法を鍛えている」とも言えると思います
スポーツ動作では特にこの考え方が非常に重要になってくると考えています
本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました