Yoshihiko Tsumekawa

2021年6月7日5 分

スポーツ選手の怪我予防について ②

自己紹介

こんにちわ、Calantスポーツリハビリ&パフォーマンスの爪川慶彦です

私は東京都文京区白山のパーソナルジムCalantで一般の方からアスリートまでのパーソナルトレーニング/スポーツリハビリ/脳震盪リハビリを行っております
 

このブログを通して私の考えや役に立つ豆知識などを発信しておりますので、是非ご一読ください

本日の記事はこちら↓

スポーツ選手の怪我予防について ②

前回の記事の最後でスポーツ選手の怪我予防で重要だと思う事は、

「ウエイトトレーニングが出来る状態での、個人に合わせたウエイトトレーニング」

だと述べました

今回の記事からはこの文についてご説明したいと思います

ただ、このままの状態だとわかりにくいのでこの文を3つの要素に分解していきます

3つの要素とは

1 ウエイトトレーニング

2 ウエイトトレーニングが出来る状態

3 個人に合わせる

この3つです

まずは1のウエイトトレーニングについてです

なぜウエイトトレーニングが怪我予防に繋がるのでしょうか?

ウエイトトレーニングがスポーツでの怪我予防に繋がると私が考える理由は主に2つあります

1つ目の理由はウエイトトレーニングは身体の使い方の基礎を獲得するのに適していること

2つ目はウエイトトレーニングによって身体の耐久性が向上できること

ウエイトトレーニングとはダンベルやバーベルなどの重りを用いて身体に負荷をかけ、身体を鍛えるトレーニング方法です

ウエイトトレーニングといえばスクワットやデッドリフト 、ベンチプレスなどが行われることが多いです(もちろんこの他にも多種多様な種目も行います)

ウエイトトレーニングをしている方は筋肉が発達しているので、ウエイトトレーニングは一見筋力強化のために実施されているように見えます

もちろん筋力強化もウエイトトレーニングによって得られる効果の1つですが、ウエイトトレーニングは身体の使い方の基礎を学ぶのに非常に有効だと私は考えています

身体の使い方の基礎とは、例えば動かしたい関節を動かす、安定させたい関節は安定させる、力を効率よく生み出して伝える、動きの際中に重心を安定させるなどです

例としてスクワットを挙げてみます

1 スクワットでは股関節・膝・足首を曲げ伸ばしして行います(動かしたい関節)

2 それと同時に股関節より上にある骨盤・背骨・肋骨・首・頭は安定させます(安定させたい関節)

3 スクワットの際に力を生み出すのは股関節・体幹周りの筋群です(力を生み出す)

4 股関節・体幹周りで生み出した力は膝や足趾・足部(足のアーチ)に伝わり、最終的に地面に伝わります(力を伝える)

5 そしてスクワットをしている際中の重心は、身体を横から見たらちょうど爪先とかかとの間(だいたい靴紐がある位置)で安定しています(重心を安定させる)

スクワットという1つの種目を見ても、これだけの身体の使い方の基礎が詰まっています

さらに細かくすれば、動かしたい関節の動かすタイミングや、安定させたい関節の安定のさせ方なども身につけることが出来ます(適切なフォームと意識のもっていき方次第ですが)

スポーツの怪我の原因の1つとして、このような身体の使い方の基礎が出来ていない中で身体を酷使してしまい、負荷が身体の1箇所に集中してしまうことがあります

例えば膝の腱の炎症は、膝の腱に過剰に負担が集中してしまい起きる時があります

これはスポーツの動作で膝は力を伝達する役割を担うところが、力を生み出すように使っていたり、足首は動かしたい関節であっても、そこが動かない分を膝が代償して過剰に動いてしまったりと膝の負担が集中しやすいです

もちろんスポーツでは様々な動き方を求められるので、その都度その都度「動かす関節、安定させる関節、力を生み出す箇所、それを伝える箇所、重心を安定させる箇所」などは異なってきます

ですがそれはあくまで応用であって、その基礎となるの動き方のほとんどはウエイトトレーニングで獲得することが出来ます

身体の使い方の基礎がしっかりしているほど応用にも対応出来やすいですし、実際に応用の為のトレーニング種目などを行ってもその動き方の感覚も習得しやすくなります

それゆえ身体の使い方の基礎を学ぶのは重要であり、その手段としてウエイトトレーニングは非常に有効だと考えています

ウエイトトレーニングが怪我予防に繋がる2つ目の理由として、身体の耐久性の向上が期待できます

これは直感的にもわかりやすいのではないでしょうか

「身体を鍛えて強くして怪我を予防する」

ほとんどこの意味で間違いありません

ウエイトトレーニングは筋力を鍛える為に行うというのが一般的な印象かもしれませんが、実は骨も強くなりますし(それゆえ高齢者の骨粗しょう症予防・改善にも効果的です)、軟部組織や結合組織と言われる身体を繋げたり力の伝達をするような作用を持つ部分の強度も高めることが出来ます

スポーツの動作は、例えばランニングやジャンプなど、自分の体重の何倍もの負荷が身体にかかります

しかも、そのような負荷がほぼ毎日身体にかかってきます

単純に身体の耐久性よりもスポーツの負荷が高くなれば怪我に繋がります

スポーツでは1回の負荷が過剰に高くなる事もありえますし、1回の負荷自体は高くなくてもそれが積み重なって起きる場合もあります

身体の耐久性は休養を取れば回復しますが、休養以上に負荷がたまるスピードが早ければ怪我につながります

ですので、身体の耐久性が高ければその分高い負荷にも耐えられることになります

そしてこの身体の耐久性を高める方法の1つがウエイトトレーニングです

実際のところ「身体の耐久性」は数値化が出来ないので、「この程度の耐久性ならこの負荷には耐えられる」というような事は言えませんし、「このウエイトトレーニングをすればこのぐらい身体の耐久性が向上する」とも言えません

ただ様々な論文だったり自身の経験も含めて、概念として適切なウエイトトレーニングは身体の耐久性を向上し、怪我の予防のに繋がると私は考えています

以上、ウエイトトレーニングがなぜ怪我予防に繋がるかをまとめました

次回は「2 ウエイトトレーニングが出来る状態」について書いていきたいと思います

本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました

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