Yoshihiko Tsumekawa

2021年2月18日3 分

可動性についての続き

こんにちわ、Calantスポーツリハビリ&パフォーマンスの爪川です

昨日、柔軟性と可動性って何?という記事を投稿しました

柔軟性と可動性の違いを簡潔にまとめると

柔軟性とは1つ1つの筋肉の伸びやすさを示している

可動性とは1つ1つの関節の動きやすさを指している

このように言えます

ただし、前回の記事の最後に「可動性についてはまだ少し付け加えることがある」と書いたように、可動性にはまだ細かな種類があります

今回はその可動性の種類をご紹介したいと思います

可動性の種類

可動性と似た言葉で「可動域」(かどういき)という言葉があります

可動性が動きやすさという「動きの質」を表しているのに対して、

可動域では「動きの量」を表しています

例えば、肘を思いっきり曲げた場合、肘は約150度程度曲がります。これは肘の可動域(動く幅)が150度あるという意味になります

この可動域というのは2つの種類があり、

1つは自動可動域

2つ目は他動可動域と言います

1つ目の自動可動域とは、自分の力で動かすことが出来る関節の動く範囲を指しています。先ほどの肘の例であれば、思いっきり肘を曲げた時の角度が150度であれば、肘の自動可動域は150度ということになります

2つ目の他動可動域というのは、他人や外からの力で関節を動かしたときに動く範囲を指しています。例えば、誰かに肘を思いっきり曲げてもらって170度ほど曲がれば、肘の他動可動域は170度ということになります

基本的には人の身体は自動可動域よりも他動可動域の方が大きくなります

実際にご自身でもこれを確かめられます

腕の力こぶを出すようにして肘を思いっきり曲げた状態をつくり、逆の手でさらに肘を曲げようとすると、ほんの少しだけ更に曲がると思います。これは自動可動域よりも他動可動域の方が大きい事が故に可能なのです

ここで話を可動性に戻します

可動域に自動と他動の2種類があるように、可動性にも自動と他動の2種類があります(この可動性にも自動と他動があるというのは私の考えなので、時には可動性と言ったら自動のみを指したり、自動と他動を混ぜている場合もあります)

自動の可動性とは、自分の力で関節を動かした際の動かしやすさを示しています

可動性を英語に翻訳すると"mobility"と言いますが、自動での可動性は"movability"という方が意味としては近いと思います

"movability"とは"move"という言葉から来ており、どちらかというと”自分で動く”という意味合いが強いです

ここではわかりやすくするために自動での可動性をMovability、他動での可動性をMobilityとしたいと思います(他にも自動での可動性をActive MobilityやFunctional Mobility、他動での可動性をPassive Mobilityと言ったりする場合もあります)

逆に他動での可動性とは、他人や外からの力で関節を動かした際の動かしやすさを指します

ここで今までのまとめをすると、

可動域

→自動可動域:自分で動かせる1つ1つの関節の動く範囲

→他動可動域:他人や外からの力で動かせる1つ1つの関節の動く範囲

可動性

→自動可動性"Movability":自分の力で関節を動かした際の動かしやすさ

→他動可動性"Mobility":他人や外からの力で関節を動かした際の動かしやすさ

上記のように分けられると思います

ただしややこしいのが、「可動性が高い!」という表現があった時は多くの場合「関節も大きく動くし、動かしやすい!」という意味で使われている場合が多いです

つまり自動と他動がごっちゃになっている状態です

ですが、実はこの自動と他動、これらは「混ぜるな危険!」だと私は考えています

その理由はまた明日の投稿でご紹介したいと思います

今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました

爪川慶彦

東京都文京区のパーソナルジムCalant代表

運動生理学修士

アスレティックトレーナー(ATC:アメリカ国家資格)

ストレングス&コンディショニングスペシャリスト(NSCA-CSCS)

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