スクワットとデッドリフトの違い

自己紹介


こんにちわ、Calantスポーツリハビリ&パフォーマンスの爪川です


私は東京都文京区白山のパーソナルジムCalantで代表をしており、一般の方からアスリートまでのパーソナルトレーニング/スポーツリハビリ/脳震盪リハビリを行っております


このブログを通して私の考えや役に立つ豆知識などを発信しておりますので、是非ご一読ください


現在、膝の痛みに関しての記事を連載中ですが、数日間それをお休みして以前にnoteの方でまとめて人気があった記事をこちらにも移そうと思います


本日はこちら!


スクワットとデッドリフトの違い


今回はスクワットとデッドリフトの違いをまとめたいと思いますが、テクニック的なことではなく、スクワットとデッドリフトそれぞれに対する考え方のまとめなので、技術的なことを期待された場合は少し肩すかしになるかもしれません


スクワットとデッドリフト共に、足首・膝・股関節を曲げ伸ばしして行う地面に対しての上下運動です


これがスクワット(しゃがんだ時のポジション)


これがデッドリフト(持ち上げた時の姿勢)


よく言われるスクワットとデッドリフトの違いは、 ・スクワットは肩に重りを担いだ状態から始まり、デッドリフトは地面に重りが置いてある状態から始まる ・スクワットは前もも(大腿四頭筋)をより使い、デッドリフトは臀部(臀筋群)をより使う ・スクワットはKnee-Dominant(膝関節優位)、デッドリフトはHip-Dominant(股関節優位) ・デッドリフトの方が腰には優しい

などなど、他にもいっぱいあると思います


この違いの中でも特に違うのが、スクワットは背中に重りを担いだ状態でスタートし、デッドリフトは重りが地面に置いてある状態からスタートする事です


デッドリフトは英語ではDead Lift


Dead(死体)をLift(持ち上げる)ですから、横渡っている死体(まあ死体でなくもいいんですが、、、)を持ち上げる事が由来だとすれば、デッドリフトはその名の通りに重りが地面に置いてある状態からそれを上に引き上げる動きだと考えられます


・スクワットは重りを背中に担いだ状態で始まり、そこからしゃがんでから立ち上がる ・デッドリフトは重りが地面に置いてある状態から始まり、それを持ち上げる


基本的な違いは上記だとは思います


ただ個人的にはこれ以外の違いもあるのではないかと考えていました


そんな風に考えていた時に「たたずまいの美学、日本人の身体技法」(矢田部先英正先生)という本を読みました


この本では日本人と欧米人の動き方の違いやその動き方が出来上がった歴史なども記載されています


本としてもかなりオススメです


この本の中で日本人の昔からの歩き方や座り方、日常生活動作が紹介されているのですが、実はここから「スクワットとデッドリフトの違い」と言えるのではないかと考えられる事がありました


そのヒントとなったのが「米俵の運び方」です


米俵は1つで約60kgあります


自動車がない時代ではこれを運ぶとなれば馬や牛を使ったかもしれませんが、人力の場面もかなり多かったと思います


Googleで検索してもこの米俵を運ぶ絵や写真が出てきます。それらでは米俵をリュックサックにように背中に担いだり、片方の肩に乗せて運んでいます


この米俵を背中に担いで運んでいる絵だけ見ると、こんな重いものをすごいなーと思います


特に米俵を一個だけでなく、2−3個担いで運んでいる写真もあります


ですが、この「米俵を背中に担いで運ぶ」為には、地面に横たわっている米俵を背中に担いで(もしくは括り付けて)立ち上がらなければいけません


詳細なやり方を知っているわけではないので想像にはなってしまいますが、横たわっている米俵を縦にして、それを背中もしくは片方の肩に乗せて立ち上がる


そして「この米俵(重り)を背中に乗せて立ち上がる」というのが現代でいうスクワットではないかと思います(現代のスクワットは重りを背中に載せる→しゃがむ→立ち上がるという、しゃがむ動作が入りますが)


では、デッドリフトもこの米俵を運ぶ動作の中にあるのでしょうか


デッドリフトで重りを持ち上げた時はこの写真の様な身体の位置になり、重りは自分の身体の前側にあります


この様に米俵を持ち上げる時もあったと思います


現にこのデッドリフトの持ち上げ方の方がスクワットよりもより重い物を持ち上げやすいです(持ち上げられた重さの世界記録もデッドリフトの方がスクワットよりも重いです)


ただ実際に米俵を持ち上げて運ぶとなった時は、スクワットの様に背中に担いで持ち上げる場合が多いのだと思います


そしてその理由は背中に担いだ方が重りを運びやすいからです


米俵を持ち上げる時は、それを持ち上げて終わりでなく何処かに運ぶ必要があります(当たり前ですが)


もしデッドリフトの様に米俵を身体の前側で持ち上げると、米俵がちょうど膝の前辺りにきて歩きにくく、運びにくいでしょう


動けたとしても横向きにカニの様に歩くか、小股で前に少し歩く程度だと思います。短距離を運ぶならこれでいいかもしれませんし、逆にこの方が一回しゃがまなくてもいいので手っ取り早いかもしれません。特にデッドリフトの方が重い物を持ち上げやすいですし


ですが、ある程度の距離を運ぶ必要があるのであれば、重りの持ち上げ方はスクワットの様になったと思います


ここで少しまとめると、


背中に重りを担いで立ち上がる動作(スクワット) 利点:立ち上がった後に移動しやすい 不利:デッドリフトよりも重りを持ち上げにくい


地面に置いてある重りを持ち上げる動作(デッドリフト) 利点:スクワットよりも重い物を持ち上げやすい 不利:持ち上げた後に移動しにくい


こう考えるとスクワットとデッドリフトの違いというのは、その後の目的の違いとも言えるのかもしれません


スクワットの様に背中に重りを担いだ状態であれば、その重さにもよりますが持ち上げてから歩いて移動することが容易に出来ます


重り自体を何処かに運ばなければいけない場合には適しています


デッドリフトの様に地面に置いてある重りを持ち上げる場合では、同じ重さであればスクワットよりも持ち上げやすいです


持ち上げた状態では移動はしにくいですが、10歩以内程度の短い距離であればチョコチョコと歩いて重りを運ぶことが出来るかもしれません


現代ではスクワットやデッドリフトなどのトレーニングを行うこと自体が目的の場合が多いですが、江戸時代ではスクワットやデッドリフトでどれだけの重さを持ち上げられるかを競う大会もなかったでしょうし、それらの動作も日常生活の中で何かの目的を達成するため(例えば米俵を向こうの家まで運ぶ)の動きの1つに過ぎなかったと思います

米俵を背中に担いで運ぶ事を日常的にやってらっしゃる方は少ないと思いますし、普段の生活で背中に重い物を担いで長い距離を移動する事もほぼないと思うので、スクワットはスクワット、デッドリフトはデッドリフトでいいと思うのですが、それらの動作が日常生活でどう関わっているか(どう以前は関わっていたか)を知る事で、普段のトレーニングや運動を見る視点が変わって違う考えが出来たことは楽しかったです


まとめると、スクワットとデッドリフトの違いは最初に挙げた様に色々とありますが、それに加えて重りを担いだ・持ち上げた後に移動する必要があるかないかの違い、もしくはその重りを長距離移動させる必要があるか(スクワット)、短距離移動でいいのか(デッドリフト)の違いもあると思います

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