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スクワットやしゃがんだ時の膝の痛み パート11 肋骨の動きの低下


自己紹介


こんにちわ、Calantスポーツリハビリ&パフォーマンスの爪川です


私は東京都文京区白山のパーソナルジムCalantで一般の方からアスリートまでのパーソナルトレーニング/スポーツリハビリ/脳震盪リハビリを行っております


このブログを通して私の考えや役に立つ豆知識などを発信しておりますので、是非ご一読ください


前回のまとめ


前回の記事ではスクワットやしゃがんだ時の膝の痛みの原因の中から、「背骨の胸の部分の動きの低下」が原因の膝の痛みについての詳細やチェック方法、改善方法をご紹介しました


背骨の胸の部分を胸椎(きょうつい)と言います


この部分の動きが低下すると腹筋と背筋とのバランスが損なわれたり、体幹の安定性が低下します。その状態でスクワットやしゃがむ動作を行うと股関節やお尻の筋肉をうまく使うことが出来ずに、膝への負担がまして痛みに繋がる場合があると書きました


今回は「肋骨の動きの低下」によって膝の痛みに繋がる場合をまとめたいと思います


スクワットやしゃがんだ時の膝の痛み パート11

肋骨の動きの低下


目次

1 肋骨の動きの低下とは?

2 肋骨の動きのチェック方法

3 肋骨の動きの改善方法

4 改善方法を試して効果があったかのチェック


1 肋骨の動きの低下とは?


肋骨が動くのを感じたことはありますか?


唐突な質問ですが、実は肋骨は呼吸をするたびに動いています


左右に12本ずつある肋骨は、息を吸えば広がり、息を吐けば狭まります


肋骨の動き方は首に近い方と腰に近い方で多少異なるのですが、ここではまとめて肋骨の動きとします


前回の記事で胸椎の動き、特に胸椎の伸展という反る動きが制限されていると体幹が安定せずに膝に負担が集中する可能性があると書きました


実はこの肋骨の動きに制限があると胸椎の伸展にも制限をかける場合があります


前回ご紹介した胸椎の伸展のチェック方法では、後ろに反り返るような動きをしました


この時、胸からお腹にかけては弓なりに伸びていきます



12本の肋骨の間には筋肉などの組織があります


もしこの部分に硬さがあって肋骨の間のスペースが開かない場合、いくら胸椎を反らすように動いたとしてもなかなかうまくいきません


ですので、しっかりと肋骨が動く、肋骨が開いたり閉じたり出来る状態にあるというのが胸椎を反る為の条件の1つとなります


また、肋骨の動きに制限がある場合は呼吸動作も正常ではない場合が多いです


よく胸式呼吸や腹式呼吸と分類されますが、肋骨の動きが制限されると胸式呼吸しか出来ないような状態になりやすいです


個人的に考える理想的な呼吸方法は、呼吸を行う際に自分自身でどの部位を使って息を吸い込み、どの部位を使って息を吐くというのがコントロールできる状態を理想と考えています


ただ、ここでは少し難しいので、通常であれば胸式呼吸も腹式呼吸もどちらもバランス良く行えるはずが、肋骨の動きの制限で胸式呼吸だけしか行えなくなると考えてください


他の身体の部位でもそうですが、このように「〜だけしか使えなくなる、〜しか出来なくなる」という状態は体への負荷が分散できずに怪我や痛みに繋がる可能性が高いです


そしてなぜここで呼吸の話が出たかというと、呼吸が正常に行えていないと体幹の安定性が低下するからです


体幹の安定性は主に横隔膜、腹筋群、背筋群、骨盤底筋群によって作り出されますが、これら全ての筋肉が呼吸に関わってきます


つまり呼吸が正常に行えていないとこれらの筋肉も正常に働くことができずに、体幹を安定させる必要がある場合にも正常に働いてくれない可能性があります


ゆえに肋骨の動きの低下は、胸椎の伸展の制限にも繋がりますし、呼吸動作の不良、そして体幹の安定性低下などにも繋がります


そしてこれらによって股関節やお尻の筋肉がうまく使いにくくなり、膝への負担が増す原因となります


2 肋骨の動きの低下のチェック方法


肋骨の動きのチェック方法は2つご紹介します


1つはシンプルに仰向けに寝て呼吸を行い、肋骨が動くのを感じられるかをチェックするもの


2つ目はチェストオープナーという体を捻った状態で呼吸を行うものです


1つ目の呼吸ですが仰向けに寝て、膝を立てます。足の裏は地面につけておきます



写真のように肋骨の下の方に手を添えておきます


一旦はここで鼻から吸って口から吐くという呼吸を数回行います


この時に呼吸共に肋骨が動いているのが手の下で感じられるかチェックします


数回呼吸をしてみて肋骨が動く感じがわからないという場合、次は息を吐く時に口から出来る限り長く吐き続けてみます


吐く時は肋骨を狭まるように動くと同時に腹筋を使うような感覚があるかをチェックします


吐くことが出来れば息を吸う時に肋骨が開く範囲が大きくなるので、肋骨が動いている感じがわかりやすい場合が多いです


もし上記の手順でいまいち肋骨の動く感じがいまいちわからない場合は、再度数回試してみてください


それでもわからない場合は、肋骨の動きが低下している場合があります


この呼吸に関しての動画はインスタグラムにあげたものがこちらからご覧いただけます


詳細な説明動画ではないのですが、ご参考いただければ幸いです


YouTubeに今後説明をつけた動画をあげていこうと思います


そして2つ目はチェストオープナーという動きです


こちらはYouTube動画がありますので、詳細な動きはそちらでご確認ください



写真のような状態で胸を開き、開いている胸の方に息を入れるイメージで呼吸をします


この時の呼吸は鼻から吸って口から吐きます


この呼吸で肋骨が動いている感じがない場合は、肋骨の動きが制限されている場合があります


3 肋骨の動きの低下の改善方法


肋骨の動きの改善方法は「ほぐす」、「ストレッチ」、「呼吸」、「動かす」など多くの方法があります


その中で今回は「ほぐす」、「ストレッチ」、「動かす」の3種類をご紹介致します


まず「ほぐす」ですが、フォームローラーを使って肩甲骨の外側、脇の下の部分をほぐしていきます


ここはかなり硬くて痛いと感じる方が多いので、加減をしながらほぐしてみてください



次に「ストレッチ」ですがこれは2種類あります



どちらもリンクから動画に飛べるようになっていますのでご覧ください


最後の「動かす」ですがこれも2種類あります


1つ目は先ほどのチェックでも行ったチェストオープナー


そしてもう1つは肩甲骨同士を背骨に寄せるような動きを行うパッキングという動作です


全て動画で確認できるようになっています


どれが必要かは人によって様々ですが、多くの方は「ほぐす」で多少の改善は感じられるのではないかと思います


4 改善方法を試して効果があったかのチェック


改善方法をいくつか試した後に、再度チェストオープナーや仰向けでの呼吸を行ってみてください


この時に「息が吸いやすい」、「肋骨が動く感じがする」といった変化が感じられれば、改善方法の効果があったと言えます


そして肋骨の動きを改善したら、次は胸椎の動きができるか、今後ご紹介する肩甲骨の動きが出来るかなどをチェックしていきます


これらが行えて初めてスクワットやしゃがむ際の膝の痛みの改善に繋がります


肋骨の動きは見過ごされる場合が多い印象ですが、ここが動かないと他の部分も動きにくくなります


是非一度ご自身の肋骨が動くかどうか試してみてください


本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました



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